今回はSMAの太陽光パワコンを高速かつ精度よく制御するにあたって必要となるJanitza社のパワーアナライザを紹介したいと思います。
動画での紹介はこちらから。
パワーアナライザというと日置電機とかの計測器の方を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、日本風に言うとマルチメータになります。
Janitza社はドイツのメーカーで、マルチメータなど電力計測用の機器を手掛けています(ドイツ語なのでヤニッツァと発音するらしいですよ)。
SMAの太陽光パワコンを用いる自家消費案件では、変動する負荷を高速度・高精度で制御するためにUMG604-PROと呼ばれる高性能品と組み合わせて使用します。
それでは早速製品を見ていきましょう。
外形サイズは、横107.5mm×奥行96mm ×高さ100と手のひらに乗るくらいのサイズです(端子台も含めた寸法です)。
背面はDINレールに取り付けられるようになっています。
データシートによると、電圧・電流ともにサンプリング速度は20kHz(0.05 msec)と高速です!測定誤差は、電圧0.2%, 電流0.25%と非常に高精度!!
通信方式は各種オプションありますが、SMAとの組み合わせの場合は、イーサネット(LANケーブル)を使ってModbus通信にて行います。
日本メーカーのマルチメータでもこの仕様クラスになると、お値段的にはかなり上位になるので、海外から輸入しているとはいえ価格差は、そこまで強烈ではないような気がします。それよりも自家消費で電力需要に沿って、なるべく発電してほしいというリクエストにお応えできる製品ということで自信をもって紹介した方がよいのではないかと感じています。
右側面に銘板シールが貼られています。入力電圧に気を付けましょう。日本国内で流通しているものだとDC24V品と、AC100V品があると思います。銘板の赤矢印部が入力電圧の種別と値になります。
交流入力だと、AC 20~50V, 45~65Hz。直流入力だと、DC20~70Vになります
AC100V品の場合は本体の型番が異なり、銘板も下の写真のようになります。
パワーアナライザの製造番号は4桁/4桁で銘板に記載されております。データマネージャ(EDMM-10)に機器を登録する際に必要となります(写真では、DC24V品:7005/8939, AC100V品:7006/5972)。
左側面にはCEや、ULマークのラベルですね。狭い場所でDINレールに取り付けてしまうと右側面の製造番号などが確認できないので、予め写真などで撮影しておきましょう。
製品の上部と下部に端子があります。端子は、ネジ式とバネ式の両方が混在していますが、いずれにせよ精密ドライバが必要です。
上部の右端に電源入力端子(14-15番)があります。プラス、マイナスの表記がないのは、AC・DCのどちらも入力できるから!?
上部の端子には、その他に便利そうな端子(アナログインプット、RS232、RS485、デジタルインプット&アウトプット)がありますが、自家消費案件では必須ではないので、下部の端子へ。
下部には、LANケーブルを接続するRJ-45端子、CT・VTからの配線を接続するための電流・電圧入力端子があります。電流入力の端子(1~8番)は左からL1、L2、L3、L4と順番に並んでいます。
電圧入力端子(9~13番)はL1, L2, L3, L4, Nという順で並んでいます。
そう、L4!!
海外だと3相4線式があるので、こういう端子構成なのですが、端子の文字が本体と同色なので薄暗いと気づかずにN相をL4につないでしまいそうです。実際に接続ミスがあり、電圧表示がおかしい現場に遭遇したことがあります。
では、起動してみたいと思います。が、取説を読んでも直流入力のプラスマイナス端子について記載がありません。。。(焦)
取説の接続例で、交流入力の場合だと、14番がN、15番がL1とあるので、直流の0Vの方をNに接続してみます。
(壊れたらどうしようw)
普通に起動するやん。。。(゚ω゚)
せっかくの機会なので、プラスマイナスを逆にしてみます。
高級品だし、さすがに壊れないでしょう、たぶん。
起動しないとか、そんなんじゃないかと。
え!?これも普通に起動するのん!?
私「それが大人のやることか!」
Janitza(ヤニッツァ)さん 「大人だからやるんだろ!!」
とりあえず、どちらにつないでも問題ないということで取説には記載がないんでしょうね。それなら、そうと書いてほしいw
設定編は次回にします。直流入力がどちらでもよいというのがショックでwww
動画での紹介はこちらから。ボタンでの設定操作も少しだけ先行紹介しています。
https://youtu.be/SqVl4PFdQ1k
以上、お読み頂き、ありがとうございました!!
この記事へのコメントはありません。